とうとう終わってしまった。
7週目から毎日1エピソード完結の定型を破り、展開に切れ目がなくなった。最終週に入って、吾輩は行方知れず。別れの予感に切なさ盛り上げては、キレたギャグで混ぜっ返す連日の泣き笑い。この無茶苦茶な設定の、それでいてじんわり心に沁みてくるお話の決着を、一体どうつけたものか。最後の最後まで先の読めない展開のまま、あぁー、とうとう全話終了してしまった。
楽しかったなぁ。
ソープオペラでありながら、スクリューボール・コメディーでもある。しかも二人の子供がいる夫婦の純愛!という超絶変化球。漱石に憑依された変な主婦を丸ごと愛して止まない夫と家族と愉快な仲間達。毎日留守録を見続けたこの2ヶ月、つまらなかった日は一度として無かった。
迷いもない、ブレもない、臆面もない。人間観察と表現の妙。心優しくも劇薬成分含んだ台詞。クドカンの紡ぎ出す言葉に演者は輝き、その輝きに視聴者は打たれた。
緩急自在の展開。終盤の伏線が鮮やかに決まり続ける快感。知的で計算し尽くされた骨格に、情緒豊かな肉付けも見事な脚本。行き届いた心配りも刺激的なドラマでした。来週が淋しい。
期待に違わずそれ以上の、またもや宮藤先生にはいいもんみせてもらった。ありがとう。それにつけても、大人計画のなまはげとももえ、よかったなぁ。
2006/07/15
2006/07/02
吾輩は主婦である 6週目
中年の優柔不断男と勘違いな恋愛中のつぼみ。つぼみの将来を案じた吾輩は不毛な恋を諦めさせようとするが意は通じない。そこでどうするか。ここで大学のミュー研出身という出自も効いて「話して分からなきゃ歌うしか無い」という、よく分からない論理で説教をミュージカル化!。みんなで演じてつぼみの説得にかかるのである。というのが今日のお話。
こういうナンセンスをサラリと設定してシラーっとしてるのがクドカンの楽しいところだが、更に素晴らしいのは、これを魅力的に演じる人を再発見するセンスの鋭さ。流石だ宮藤官九郎。篠原涼子、小泉今日子に続き、斉藤由貴の隠れた魅力を見事に引き出した。大人計画の池津祥子、猫背椿のパワーは凄いし、他の出演者達ももちろん良いが、その中心にあって、吾輩振りが板についてきた斉藤由貴の魅力が、実にどうも抵抗できないくらい、抜群なのである。
吾輩のナレーションに合わせた顔面の演技が多いのは、正統派の美人女優には喜ばしい状況ではないだろうが、こういうことをきちんと演じる人はとてもチャーミングかつクレバーに見えてくるものなのである。ましてや今回は夏目漱石なのだが、斉藤由貴の無愛想には、明治の文豪に拮抗する知性が感じられて不足も無い。漱石が妻という理不尽に嫌な顔ひとつせず、普通を貫く夫の、普通じゃない大きさを見せるミッチーのさりげなさもナンセンスに奥行きと深みを与えている。
毎日可笑しくて、家族そろって楽しんでいる。クドカンに一家団欒の確かな時間を保証してもらっているような塩梅だ。
こういうナンセンスをサラリと設定してシラーっとしてるのがクドカンの楽しいところだが、更に素晴らしいのは、これを魅力的に演じる人を再発見するセンスの鋭さ。流石だ宮藤官九郎。篠原涼子、小泉今日子に続き、斉藤由貴の隠れた魅力を見事に引き出した。大人計画の池津祥子、猫背椿のパワーは凄いし、他の出演者達ももちろん良いが、その中心にあって、吾輩振りが板についてきた斉藤由貴の魅力が、実にどうも抵抗できないくらい、抜群なのである。
吾輩のナレーションに合わせた顔面の演技が多いのは、正統派の美人女優には喜ばしい状況ではないだろうが、こういうことをきちんと演じる人はとてもチャーミングかつクレバーに見えてくるものなのである。ましてや今回は夏目漱石なのだが、斉藤由貴の無愛想には、明治の文豪に拮抗する知性が感じられて不足も無い。漱石が妻という理不尽に嫌な顔ひとつせず、普通を貫く夫の、普通じゃない大きさを見せるミッチーのさりげなさもナンセンスに奥行きと深みを与えている。
毎日可笑しくて、家族そろって楽しんでいる。クドカンに一家団欒の確かな時間を保証してもらっているような塩梅だ。
2006/06/25
「吾輩は主婦である」折り返し
吾輩の折り返し
全40話のうち、前半20話が終了。
夏目漱石が憑依した主婦とその家族の日常を描いた昼メロ。内容を簡単に言うとこうなるが、そんなもの、まともな大人ならまともにとりあうはずもない。第一仕事の真っ最中だし、でも、笑ったなぁー。毎日留守録を見ては爆笑につぐ爆笑。
カルチャーギャップとご近所付き合いに腐心し、母性本能に目覚め、夫を拒みつつ作家への野心を募らせて行くという、迷走、暴走極まりない斉藤由貴の吾輩が、貫禄充分の素晴しさ。 子供達を除くほとんどの登場人物が、多かれ少なかれ何かと壊れまくる中、唯一人真っ当な人物として描かれている夫を演じるのが及川ミッチー!というのも気が利いている。
宮藤作品の常連もご新規さんも、みんながみんな楽しそう。昼メロとは思えぬ豪華キャストが、ハイテンションで繰り広げるシチューションコメディーを支えきる脚本は、いつもながらのクドカンらしい切れ味と毒ある優しさに溢れた素晴らしさだ。
20話でネタが尽きた、なんぞの話もあったが、登場人物達の生き生きした動きを見れば、まだまだこれから、あと20回きっちり録画しよう。そうして全40話収録の暁には一挙鑑賞で楽しもう。
http://www.tbs.co.jp/ainogekijyo/syufudearu/
全40話のうち、前半20話が終了。
夏目漱石が憑依した主婦とその家族の日常を描いた昼メロ。内容を簡単に言うとこうなるが、そんなもの、まともな大人ならまともにとりあうはずもない。第一仕事の真っ最中だし、でも、笑ったなぁー。毎日留守録を見ては爆笑につぐ爆笑。
カルチャーギャップとご近所付き合いに腐心し、母性本能に目覚め、夫を拒みつつ作家への野心を募らせて行くという、迷走、暴走極まりない斉藤由貴の吾輩が、貫禄充分の素晴しさ。 子供達を除くほとんどの登場人物が、多かれ少なかれ何かと壊れまくる中、唯一人真っ当な人物として描かれている夫を演じるのが及川ミッチー!というのも気が利いている。
宮藤作品の常連もご新規さんも、みんながみんな楽しそう。昼メロとは思えぬ豪華キャストが、ハイテンションで繰り広げるシチューションコメディーを支えきる脚本は、いつもながらのクドカンらしい切れ味と毒ある優しさに溢れた素晴らしさだ。
20話でネタが尽きた、なんぞの話もあったが、登場人物達の生き生きした動きを見れば、まだまだこれから、あと20回きっちり録画しよう。そうして全40話収録の暁には一挙鑑賞で楽しもう。
http://www.tbs.co.jp/ainogekijyo/syufudearu/
2006/06/04
「我が輩は主婦である」
クドカンの昼メロ「我が輩は主婦である」
元大学のミュー研!(ミュージカル研究会)仲間の妻と夫。
やっぱり自分のミュージカルを作りたいと会社をやめた夫、ミッチーは郵便局員に転じ、理想的な嫁、斉藤由貴に降臨した夏目漱石は母性の目覚めに戸惑う。無茶苦茶な展開の中に夫婦愛やら家族の絆を描き込みながら、小ネタ、大ネタの大盤振る舞いできっちり笑わせてくれる。悔やむ、焦る、などのロマンティックな言葉に彩られたミュージカルシーンの洗練されたナンセンス。 斉藤由貴のコメディエンヌ振りも、ミッティーの受けも頼もしい。
喫茶店のセットは名作「マンハッタン・ラブストーリー」。何かが乗り移るという設定は傑作「僕の魔法使い」で実験済みだが、今回は取り憑かれ方が更にスケールアップ。 名作と傑作の良いとこ取りから何が生まれるか。いよいよ明日から三週目。いや目が離せん。
元大学のミュー研!(ミュージカル研究会)仲間の妻と夫。
やっぱり自分のミュージカルを作りたいと会社をやめた夫、ミッチーは郵便局員に転じ、理想的な嫁、斉藤由貴に降臨した夏目漱石は母性の目覚めに戸惑う。無茶苦茶な展開の中に夫婦愛やら家族の絆を描き込みながら、小ネタ、大ネタの大盤振る舞いできっちり笑わせてくれる。悔やむ、焦る、などのロマンティックな言葉に彩られたミュージカルシーンの洗練されたナンセンス。 斉藤由貴のコメディエンヌ振りも、ミッティーの受けも頼もしい。
喫茶店のセットは名作「マンハッタン・ラブストーリー」。何かが乗り移るという設定は傑作「僕の魔法使い」で実験済みだが、今回は取り憑かれ方が更にスケールアップ。 名作と傑作の良いとこ取りから何が生まれるか。いよいよ明日から三週目。いや目が離せん。
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