
真実の愛は得られぬ代わりに、豪華な暮らしを与えよう。と神様に問われ、契約書にイエスとサインした少女。長じて王妃となるがつかの間、王は倒れ、無敗将軍、冷血の貴族の求愛に揺れ動く。しかし真の愛の行方は将軍の奴隷が握っていた。さあ、どうなる。
思いっきり派手な絵作りで展開する超観念的なファンタージー。絶世の美女を巡る男の確執。こういう設定は好きだ。派手な絵作りも大好き。わざとらしくても嘘っぱちでも全然かまわない、ビジュアルとしてリアリティーがあれば何でも可でしょう。絵空事の大嘘つきの極限を目指すかのようなこの映画の行き方は大歓迎です。
だから、多用されるCGが、FFシリーズのイベントムービーのようでも気にならない。水牛のスタンピードと奴隷の疾走が随分情けないCGでも、真田広扮する無敗将軍の華麗な鎧兜の美しさの前に許せてしまう。
何というか、欠点は多いが、空間の抜けが気持ちよい画面からは、語りたい意図とか、絵作りの志とかがそれなりに伝わってくるようで、大概のことは許容しようと言う気にさせられてしまう。それと、三人の男優がなかなかに魅力的なのだ。真田広之は丁重な扱いでスターの華やかさを発散している。チャン・ドンゴンはともかく、ニコラス・ツェーの冷血振りが凄く良くて目が離せなくなった。
しかし、セシリア・チャンって人には、この魅力的な男達を引き回すほどのヒロインとしてのオーラが最期に至る迄感じられず、クライマックスでも切なさ感動が盛り上がらなかった。もっと感情揺すぶって欲しかったのに。アン・リーの「臥虎蔵龍」が、よくも悪くもその後の作品に与えている影響の大きさが今更ながらに感じられるが、プロミスという邦題の安っぽさに違和感が無いのがこの作品の限界だろうか。ま、男達の熱演、特にニコラス・ツェーの美しい悪党振りの楽しさで全部相殺だ。