婦人警官が殺され、同僚の刑事が容疑者として手配される。仲間の無罪を確信した所轄署の佐伯は、不自然な射殺命令と共に設置された捜査本部に抗し、数人の有志と裏の捜査本部を組織して独自の捜査を開始する。
組織の腐敗に粛正の嵐吹き荒れた道警。組織防衛を最優先する体質。警官を取り締まる警官の犯罪は誰が取り締まるか、とはハリー・ボッシュが抱え込んだテーマだが、夜の札幌を舞台に警官の犯罪を追う「笑う警官」も同種の問題をサスペンスフルな設定に落とし込み、スピーディーな展開で読ませてくれる。警察組織や捜査活動の基本など、話の中に巧く折り込みながら、タイムリミットに向けて盛上げ、高揚感が炸裂するクライマックスまで、ページもどんどん消化した。面白い。
面白いから良いのだけど、良く走る車で性能的には不足はないが、無駄の多いスタイリングに魅力を感じないといったらいいか、説明か描写か分からない中途半端な表現に興を削がれることしばし。気になった。
ハルキ文庫
07.5.18 第 1刷
08.3. 8 第16刷