2008/07/20

SHINKANSEN☆RX(新感線☆RX)『五右衛門ロック』

10年以上前、子供達が小学生だった頃、「ピーター・パン」を観に来て以来の新宿コマ。今回、新感線がコマのどでかい空間をどう料理するか楽しみに出かけた。

釜茹での刑を逃れた石川五右衛門は手下共と国外へ出奔。しかし嵐で船は難破。流れ着いた先は欧州列強が虎視眈々と狙う結晶石を産出する宝の島。そこはダースベーダーのような男が君臨する難攻不落の島でもあった。というようなストーリーだが、北大路と森山未來のダースベーダ対ルーク的な親子の確執を軸に、古田と江口のルパンと銭形のような追っかけに松雪泰子が峰不二子的な華を添え、濱田マリと橋本じゅんがシェークスピアな陰謀史観で笑わせるというにぎやかな展開。

コマのステージに細かい芝居は不向きで、その分派手な音響とスペキュタキュラーなパフォーマンスでよりスケールアップしたステージにとの狙いは、派手さに魅力と説得力を与えるキャスティングともあいまって、豪華さも様になっている。それにつけても、松雪泰子、江口洋介など花形役者のオーラ、存在感の素晴らしさ、姿形の良さだけで空間を支えているのは流石で、更にその上をいく北大路欣也の、登場しただけで劇場全体を支配してしまう大きさはまったく大したもんなのだった。森山未來は何時もながら力一杯の頑張りだがメタル・マクベスの時より余裕が感じられた。人間の器が小さい夫をけなすのでなく、その小ささが好きと歌う濱田マリは可笑しくて、キュートさも魅力的。

派手でエネルギッシュ。何でもありのにぎやかな舞台は、その昔の「雲の上団五郎一座」を思わせる楽しさ。豪華な客演陣を鷹揚に受け止める古田新太、その自信と色気にカーテンコールの熱気も更に上昇して、余裕の座長芝居なのである。

【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり 
【出演】古田新太//森山未來/江口洋介/川平慈英/濱田マリ/橋本じゅん/高田聖子/粟根まこと/北大路欣也/他