2009/01/18

ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

その昔、人間と戦っていたエルフ王は不滅の鋼鉄兵団ゴールデン・アーミーを組織したが、その恐るべき破壊力ゆえに王は兵団を封印する。しかし、時満ちて、ゴールデン・アーミーの封印を解き放そうとするエルフが復活する。

ヘルボーイの2作目。前作に続き、ヘルボーイ、ファイアーウーマン、半魚人のチームに、今回はシュタイナー言うところのエーテル体を潜水服に詰め込んだような変なガス人間が新たに加わります。このドイツから来たガス男がキャラクターもビジュアルも魅力的で、コメディーリリーフとしての働きも光っていました。半魚人とエルフの切ない恋を描いて、異形の者の哀しさにさりげなく触れる演出の節度を好ましく感じました。チームの中でヘルボーイが一番単純で能天気というのも可笑しいのですが、皆を盛り上げるリーダーにはこういう資質も必要とでも言いたげなキャラのひねり具合も洒落が効いていました。

ギレルモ・デル・トロ監督は「パンズ・ラビリンス」もそうでしたが、今回も異形の者というか、クリーチャーの造形に独特のセンスを発揮しています。悪夢のような外見ですが、概して愛嬌がありその眼差しには哀しい色をたたえて、デル・トロのクリーチャー達には惹き付けられてしまいます。ラテンの光と影。光が強いほど影を濃いという、そのラテンゆえの闇の深さを、この監督は特異なイメージで美しくビジュアル化して見せてくれるようです。今回ストーリーに新味はありませんでしたが見応えは充分。前作より完成度も高く、とても面白かった。

原題:Hellboy II: The Golden Army
監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
原作:マイク・ミニョーラ
製作:ローレンス・ゴードン
撮影:ギレルモ・ナバロ
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ロン・パールマン、セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズ、ルーク・ゴス、ジョン・ハート
2008年 アメリカ:1時間59分