2007/09/25

秀山祭九月大歌舞伎/9.22

朝早く家を出て大井町で墓参り。10時過ぎには全て済ませ、歌舞伎座目指して京浜東北に。有楽町で改札を出たら交通会館の脇がOIOIになってる。へぇー囲いが出来たのがついこの間だと思ってたら、もうこんな立派なビルが建ってんだ。時間の感覚がズレてきたのか、何だか近頃は世の中の変化に対応できてない感じが凄くする。急に老け込んだと子どもにも言われた。

開演には余裕があるのでビックカメラで双眼鏡を買い、三越で弁当など買ったりしながらのんびり歩いて行ったら既に芝居は始まっていた。開演時刻を間違えていたのだ。ネット予約のカード決済の発券機から出てきたチケットを見て気がついた。配偶者の非難に遺憾の意を表す。

初の三階席。天井が近い。一、二階での視点に較べると幽体離脱したような気分だ。舞台では染五郎演ずる坂本龍馬が桂小五郎と肝胆相照らしている。「龍馬が行く」は、若き龍馬に影響を与えた人物との邂逅や出来事を、場ごとにオムニバスな構成で見せ、染五郎の様々な表情がたっぷり楽しめる趣向がなされている。隣の席の女性は染五郎の一挙手一投足にやたら反応していたのが鬱陶しくも印象的だったが、熱烈ファンは歌舞伎も韓流もこんな感じなのだろう。確かに染五郎はキリッとして甘さもあるいい役者振りだし。

「熊谷陣屋」は吉右衛門がカッコいかった。隈取りも衣装もとても美しい。大見栄に大向こうのかけ声がタイミング良く決まって時間も止まってしまうあの一瞬の快感は実にどうも癖になる。宮仕えの誉れと辛さ、男の意地と母の情、一場のうちに本音と建前を縦横に織り込み、不条理の中にしみじみと人の道を浮かび上がらせる。良く出来た筋だ。筋で語る分動きは少ないのが初心者には辛いところもあるが、情を露にする福助の嘆きを受け止める吉右衛門が大きかった。

最後は玉三郎と福助の舞踊「二人汐汲」。こういうの見るの初めて。豪華絢爛。艶やかで美しい所作動作形。謡と三味線と鼓のBJMもかっこ良く物珍しく、一切合切興味深かった。