2006/06/25

間宮兄弟

兄はビール会社の研究員、弟は小学校の校務員。真面目で気立てはよいが、それ以上に兄弟仲がいい間宮兄弟。女性には縁のなかった二人が自分たちの部屋に女性を招待しようと一念発起。その気にさせたのは沢尻エリカと常磐貴子。

従来の男性観からいえば、男所帯にはウジが湧くことになっているが、間宮兄弟は家事全般を見事にこなしている。部屋はきれいに片付き、食事もがランスが取れ、身だしなみもよく、というよりむしろ洒落者。要するに、日常身辺自立度はこれ以上ない程高く、経済的な不安もなく、都市生活をファッショナブルにエンジョイしているのだった。

結局、映画は兄弟のナンパ術を通して、二人の親密さとファッショナブルな暮らし、女性とのすれ違いぶりが描かれるのだが、これがまるで面白くない。

おかしな動作を見せれば観客はおかしがるはず、変な顔みせれば観客は笑うはず。と考えて作るのは別に構わない。掴みはそれでも笑えるが、それをズーッと続けられては困るのだ。ところが、引き続き森田芳光がこれっておかしいだろ、こういうのってお洒落だろと見せてくれるものは、常磐貴子や高島政宏が可哀想に見えるくらいのベタな演技を筆頭に、どうひいき目に見ても可笑しくない、見かけ上のことで、うわっすべりも甚だしい。

塚地の熱演、沼尻エリカの決め台詞など、語り口や見せ方に技も芸もあるが、心に届いてくるものが一向に無い。痛い映画だった。


監督・脚本:森田芳光
原作:江國香織
撮影:高瀬比呂志
音楽:大島ミチル
出演:佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、沢尻エリカ、戸田菜穂、高嶋政宏、中島みゆき
2006年日本映画/1時間59分