テンプル騎士団と聖杯伝説という骨格に、秘密結社の大陰謀と血の秘密という伝奇を肉付けし、アートにファッショナブルなデコレーションを施したって感じの作品。
最近なら「ナショナル・トレジャー」。ちょいと前なら「インディー・ジョーンズ 最後の聖戦」に「クリムゾン・リバー1・2」を加え、最後に「ローマの休日」をトッピングしましたって感じとも言える。
話の展開も演出もスピーディーなアクション・スリラー。最近はちょっとダレるとすぐ寝ちゃうことが多いのだが、そんなことも無く見ることができた。
本筋とは関係ないが、キリスト教の歴史を説明するために挿入されるいくつかの場面が世界史の理解に役立つ。SFXをフルに使った映像で構成されたビジュアルな世界史、てな感じで教科書などはDVD化されるのかも。
終わってみれば、レオナルドの「最後の晩餐」がらみで、何故、どうして?と思わせる疑問が次々と湧いてくる。どうもよく分からないことが多いが、あれも、これも、原作ではスッキリ説明されてるんだろうか。
天使のポール・ベタニー。最近では「ファイアー・ウォール」でハリソン・フォード相手にクールな悪党振りがなかなか良かったが、今回も大作の要となる悪党として大変結構な御点前だった。
それはさておき、カンヌ映画祭のオープニング上映後、作品の評価をめぐる報道の中で本編最大のサプライズがネタばれされた。
カンヌの記事を何気なく読んでいたら、いきなり仰天の事実を読まされビックリし、甚だしく興をそがれた。
アレを知らされずに見るのと、知らされて見るのじゃクライマックスのインパクトが違う。作り手の意図も、観客の楽しみも等しく尊重する立場というのが映画ジャーナリストの基本だろうに。