2005/09/18

バットマン・ビギンズ

「メメント」「インソムニア」とシャープで密度の高い作品を見せてくれたクリストファー・ノーラン。今回はビギンズと謳うにふさわしく、バットマンが何故どのように誕生するに至ったかを、恐怖を軸にした男の成長の物語として見せてくれる。

従来のシリーズに見られたアメコミのテーストはきれいに排除され、リアルさの追求が徹底的。キャラクターからコスチュームの一切合切、設定にきちんとした裏付けを与えようと努力した跡が忍者の絡み方などからも伺える。

ア クション場面は分かり難い見せ方をしているが、迫力あるデザインのバットスーツでダイナミックに飛び回るバットマンはかなりのかっこよさ。クリスチャン・ ベールはこれまでで最も若いバットマンだが、凄い顔ぶれの共演者達が、悲劇的なドラマを一層重厚に盛り上げる中心に在って遜色はない。

贅を尽くしたビジュアルもファンタスティック。ハンス・ジマーとジェームズ・ニュートン・ハワードの二枚看板の音楽もムードたっぷり。子供よりむしろ大人を納得させる「ビギンズ」の魅力。いや、面白かった。

次作があるなら、クリストファー・ノーランには、このダークなヒーローの活躍を是非また手がけてもらいたい。

2005年6月19日(日)