2005/09/18

ラマンチャの男 千秋楽  帝劇

まともな勤め人なら、真っ昼間っからの芝居見物なんぞしないもんだ。そんなことしたひにゃお天道様に顔向けできない。というような事を母親がよく言っていた。今日は幸いなことに梅雨空でお日様も出ていない。で、帝劇「ラマンチャの男」の千秋楽に行ってきた。

カーテンコールは楽日ならではの華やかさに加えて、観客総立ちの「幸四郎ミュージカル2000回公演」記念セレモニー。さらにスペイン政府より記念金貨贈呈式あり、観客には愛知県提供のバラ一輪のプレゼントありと思いがけない盛り上がり。前から4列目という良い席ですっかり楽しんでしまった。

肝心のお芝居だが、これはもう、卑しい街を行く騎士の物語であるからして、チャンドラー精神の源流を再確認するに等しいもの。ドン・キホーテは「現実に折り合うより、あるべきものの為にたたかうのだ」とうたい。セルバンテスは「事実は真実の敵だ」と叫ぶ。幸四郎が、中空を見据える眼差し一つでドン・キホーテの狂気をあますところなく表現し、セルバンテスをチャーミングに具現化する。松たか子のアルドンサもよかった。カーテンコールでは「見果てぬ夢」を英語でうたってくれました。

ズル休みの芝居見物も捨てたもんじゃないのだ。

2005年6月30日 (木)