医者とカメラマン、作家とストリッパーの二組のカップルの秘密と嘘。マイク・ニコルズがロンドンを舞台にジュード・ロウ、ジュリア・ロバーツ、ナタリー・ポートマン、クライブ・オーウェンという豪華キャストで描く都市生活者の愛と孤独。
台詞が妙に芝居っぽいしシチュエーションも同様で元が演劇だと言うのが納得できる。全体に観念的な台詞のやりとりが多く、演出も役者もさぞかしアートな気合いが入ったのだろう。アミダラをストリッパーにキャスティングするなんて、所謂「必然性のある裸」としてマイク・ニコルズなればこその説得力。ナタリー・ポートマンは健気にも健気なストリッパーを熱演している。きれいな女優さんが汚れ役や悲劇的な役を求めるのは理解できるが、ナタリー・ポートマンみたいにデビューからずっと暗く悲しい役が多い人も珍しい。薄倖の美女の名に相応しい女優さんだ。
繊細で自分勝手なジュード・ロウが良い。クライブ・オーウェンの骨太感も好対照。これに比べるとジュリア・ロバーツには輝きが無いし、ナタリー・ポートマンはきれい過ぎる。
要は、自我の肥大と自意識過剰という都市生活者の病理から生まれたすったもんだだから、4人の男女が深刻ぶる程には問題は深まらない。ロンドンという土地も職業も階級性も物語に影響を与えないのも物足りない。そりゃ何処の誰にだって愛も孤独も重大事だ。それについてなら、マイク・ニコルズのロンドンはウディ・アレンのニューヨークほどにはあか抜けなかった。