2007/12/02

ブレイブワン

突然の悪意と暴力に婚約者は殺され、一人生き残ったエリカ。恐怖と隣り合わせの毎日に手にした護身用の銃に命を救われた挙げ句、エリカは銃を手に悪党の粛正へと乗り出していく。

幸せの絶頂、瀕死の重傷、恐怖に怯え、実行犯となる。変化していく主人公をジョディ・フォスターは、抑制と雄弁を両立させた芝居で精妙に表現し、実に魅力的かつ印象的。怒りと逡巡をユニクロか無印かといったカジュアルファッションに包み、下司野郎に制裁を加える。相手は殺されて当然なやつらばかりとはいえ、ニール・ジョーダンがこの先どんな決着を用意するものか。ジョディ・フォスターなら、結論は反暴力しかなかろうと思いきや、正義感旺盛な刑事が絡んで、終幕は思いがけない展開を見せてくれた。
エッそうなの、そういう事なのと戸惑うほどに意外なエンディング。これじゃ例えば「キャット・ガール」やら「パニッシャー」やらと何ら変わらない。ニール・ジョーダンとジョディ・フォスターという組み合わせからは予想できなかったが、やりたかったのはDCコミックスの映画化だったのかと、トンネルを抜けての向こう側へと歩いていく主人公の背中を見ながら思い至った。ジョディ・フォスターの硬質な美貌に合うエンディングではあるけれど、しかし、こんな簡単な落ちで良かったのか?ジョディ・フォスター。
ウーン、アメリカンなのだ。

原題:The Brave One
監督:ニール・ジョーダン
脚本:ロデリック・テイラー
製作:ジョエル・シルバー、スーザン・ダウニー
撮影:フィリップ・ルースロ
音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:ジョディ・フォスター、テレンス・ハワード、ナビーン・アンドリュース、
2007年アメリカ映画/2時間2分
配給:ワーナー・ブラザース