正体不明の奴隷狩りに許嫁を連れ去られた若者の、許嫁奪還の旅。
メル・ギブソンの傑作「アポカリプト」が同じようなストーリーラインをたどったが、作品の方向はまるで異なっている。こちらはピーチ姫を追いかけるマリオという味わいの物語ながら、物珍しい紀元前1万年前の光景に、一応のハラハラドキドキ感を添える役割は果たしている。
とにかく、誰も見たことが無い紀元前1万年前なのである。しかもローランド・エメリッヒなのである。ローランド・エメリッヒと言えば、最強の装備を持つ超巨大UFOに対し、MacだかWindowsだかのコンピューターウイルス送り込んで混乱させ、その上核の特攻攻撃で凶悪宇宙人の野望を見事に打ち砕いた男なのである。ビジュアルの為なら何でもできる、少年の心も失わぬ、正に男の中の男なのである。
その男が、これが1万年前の世界だと言うならそうなのだ。多少怪しくても、理屈に合わなくても気にすることはないのである。見たことの無い動物や建築中の世界遺産の様子など、見るのも叶わぬものを見事な映像で示してくれる。立派な男子の仕事。それでいいのである。
許嫁を演じたカミーラ・ベルのエキゾティックで可憐な美貌が、CGメインのビジュアルに魅力的なアクセントにもなっていた。
原題:10,000 B.C.
監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:ローランド・エメリッヒ、ハラルド・クローサー
製作総指揮:ハラルド・クローサー、サラ・ブラッドショー、トム・カーノウスキー
製作:マイケル・ウィマー 、ローランド・エメリッヒ、マーク・ゴードン
撮影:ウエリ・スタイガー
音楽:ハラルド・クローサー、トマス・ワンダー
美術:ジャン、バンサン・ピュゾ
出演:スティーブン・ストレイト、カミーラ・ベル、クリフ・カーティス、オマー・シャリフ
2008年 アメリカ映画 1時間49分
ワーナー・ブラザース