2007/07/17

ダイ・ハード4.0

名を知られたハッカー達の変死が相次ぐ。ジョン・マクレーンが保護に向ったハッカーがいきなり襲撃される。そこからノンストップのパニックアクションが120分。

苦虫かんだような表情で人生訓垂れるブルース・ウィリスがチャーミング。ヒッキーなハッカー、ジャスティン・ロングとのコンビネーションもいい感じ。マギー・Qの悪役も切れが良くてかっこいい。

スケールもあり、展開も速く退屈する間もなく楽しめる。ただ、既視感がつきまとうシーンが多い。何故かと思いながらみていたが、どうも観たことがあるようなアクションが続くのだ。例えばデイライト、スピード、トゥルーライズ、チェーンリアクション、M・Iシリーズ、インディペンデンス・デイ等々。
スケールアップされ、アレンジし直されてはいても、やっぱり似ている。映画何本ものクライマックスが並んだような破壊力。大ヒットに向けた関係各位の熱意がこうした形になっているようだ。確かに凄いが、こうした刺激のインフレからはどこか平板な印象も生じてくる。大艦巨砲主義の副作用か。

電波ジャックした犯人が、歴代大統領が演説した映像をつぎはぎした犯行声明をオンエアするのだが、アイディアとつなぎ方の巧さでこの作品最良のシーンではありました。

ところで、4.0とは、web2.0とか.0がかっこいいからつけた邦題なのだそうだ。原題のメッセージ性は微塵もないが、タイトルとしては、そこが却ってかっこいいじゃん、ダイハード4.0。


原題:Live Free or Die Hard
監督:レン・ワイズマン
脚本:マーク・ボンバック
撮影:サイモン・ダガン
音楽:マルコ・ベルトラミ
美術:パトリック・タトボロス
出演:ブルース・ウィリス、ジャスティン・ロング、マギー・Q、ティモシー・オリファント、クリフ・カーティス、
2007年アメリカ映画/2時間12分
配給:20世紀フォックス映画